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記事: 【獣医師が解説】夏に愛犬とお出かけするときに気をつけるべきことは?

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【獣医師が解説】夏に愛犬とお出かけするときに気をつけるべきことは?

夏はお盆休みや学校の夏休みなど長期休みがあることもあって、愛犬と一緒に家族で出かけることを計画しやすい季節です。

しかし、暑さや慣れない場所での体調変化など、出かけ先でのトラブルはつきものです。

愛犬との夏のお出かけを充分に楽しめるよう、準備やトラブル対策についてお話しします。

 

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葛野 莉奈

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麻布大学卒業後、神奈川県内の動物病院および会員制電話相談動物病院での勤務を経て、神奈川県に「かどのペットクリニック」を開院した。皮膚科と産科を得意分野とし、診療にあたる。また、往診による在宅でのケアにも力を入れている。私生活においては、ミニチュアダックスフント、パピヨン、プーリーなど12頭の犬、および病院猫3匹と共に生活している。

夏のお出かけシーズンで気をつけたいこと

夏は長期休暇が取りやすいため、お出かけの計画が立てやすい季節と言えるでしょう。

最近では、愛犬と一緒に宿泊できる施設や、一緒に楽しめるイベントも増えており、愛犬と一緒にお出かけしやすくなってきています。

普段と違う場所で愛犬と過ごすことで、より一層絆を強められるはずです。

また、たくさんの思い出を作ることは、愛犬にとっても大切で貴重な体験になるでしょう。

ただし、お出かけは楽しい思い出を作れる一方で、トラブルが起きることもあります。

楽しい体験が悲しいものに変わらないよう、しっかりと対策をしておくと安心です。

夏はお出かけを計画しやすいシーズン!どんなお出かけをしよう?

愛犬とお出かけすると聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか。

普段から出かけ慣れている飼い主さんもいれば、これから初めて愛犬との外出を計画する飼い主さんもいるでしょう。

すでに慣れている飼い主さんは、よりグレードアップしたお出かけを計画することもあるかもしれません。

一方で、初めて計画を立てる場合は、以前から夢だった場所に行ってみたり、実現できそうなプランを考えているでしょう。

最近は、愛犬と一緒に出かけられる場所や利用できる交通手段も増えてきています。

では、実際にお出かけをする場合、どのようなことができるのでしょうか。

1.ドライブ

まず、気軽に試しやすいのはドライブです。

近場で数十分ほどの場所まで、車で愛犬と一緒に出かけることで、歩いて散歩をするときとはまた違う愛犬の表情を楽しめたり、行動範囲を少し広げたりできるでしょう。

最近では、道の駅やパーキングエリアなど、犬と一緒に楽しめる場所やドッグランのある施設も増えています。

夏場は暑さに注意が必要ですが、車内をしっかり冷やしてドライブをすれば、愛犬にかかる負担を減らしながらお出かけを楽しめます。

また、ドライブ中は安全のため、愛犬を犬用のシートに座らせたり、キャリーバッグに入れておくことが大切です。

慣れない場合は車酔いをしてしまうことも考えられるので、注意しましょう。

車が動いていないときに車内で過ごす練習や、キャリーバッグやシートでの時間を少しずつ延ばし、慣らしていくことが必要です。

さらに、長時間のドライブの場合は、愛犬が排せつしたり体を動かせるよう、こまめに休憩をとるようにしてください。

2. 一緒に実家などへ帰省

飼い主さんの大切な人たちと愛犬がふれあう姿はとても微笑ましく、家族以外の人と一緒に過ごす機会を作る帰省は、愛犬にとっても良い思い出になるでしょう。

最初は慣れない場所で緊張することがあるかもしれません。

しかし、帰省のように長期間の滞在になる場合には、普段使っているクッションやブランケットを一緒に持っていくと、愛犬も安心しやすくなります。

また、故郷までの交通手段としては自家用車のほかに、新幹線や飛行機などの公共交通機関を利用する場合もあるでしょう。

その際は、愛犬が過ごす場所や運賃などのルールを事前に確認し、準備しておくことが大切です。

長時間キャリーバッグやクレートの中に入っている必要がある可能性や、家族と離れて貨物室での移動になる可能性があり、普段とは違う環境になるため愛犬に大きな負担となってしまうこともあり得ます。

移動も含めて無理のない計画を立て、愛犬と家族みんなが安心して過ごせるようにしましょう。

楽しい思い出を作るために、愛犬と家族に負担がかからない予定を立てることが欠かせません。

3. 犬も同伴可能な場所への宿泊

最近は、愛犬と一緒に宿泊できる旅館やホテル、キャンプ場などが増えてきています。

飼い主がリラックスして楽しんでいる様子を見て、愛犬も普段とは違う体験ができ、一緒に楽しい思い出を作れるでしょう。

ただし、旅館やホテルなどでは、部屋でのマナーや愛犬が一緒に入れる場所に制限を設けていることが多くあります。

事前にルールをよく確認し、きちんと守ったうえで楽しむことが大切です。

また、家と異なる部屋で過ごすことは、愛犬にとっては緊張の原因となるかもしれません。

愛犬が安心できるよう、家で使っているクッションやクレートなど、普段居場所としているものを持って行くと、よりリラックスしやすくなるでしょう。

さらに、犬も同伴可能な宿泊施設には、他にも多くの動物が滞在している場合があります。

いろいろな個性を持つ動物たちがいるため、動物同士のトラブルが起きやすい状況になることも考えられます。

愛犬の性格をよく理解し、マナーを守りながら、他の動物たちと適度な距離を保つようにしましょう。

気をつけたいトラブル

お出かけ先では、楽しい思い出をたくさん作れますが、トラブルもすぐそばに潜んでいます。

もしトラブルに遭遇すると、つい慌ててしまい、「あのとき、こうしておけばよかった」と後悔することや、楽しかったはずの思い出がトラブルの印象にかき消されてしまうこともあるでしょう。

せっかくのお出かけを楽しい思い出で終えられるように、あらかじめしっかりと対策をしておくと安心です。

1. 疲れによる消化器症状

疲れや精神的な負担、体力の消耗などがあると、犬の場合、これらの影響が消化器症状として現れることがよくあります。

ストレスだけでなく、楽しくて興奮しすぎたときや、普段は食べないようなおいしいものを口にした後にも、消化器症状につながることがあります。

たとえば、一時的な下痢や嘔吐は、命に関わることはほとんどありません。

おなかの痛みや嘔吐の苦しさは愛犬にとって大きな負担となり、飼い主さんも心配でお出かけを心から楽しめなくなってしまうかもしれません。

そのため、消化器症状がよく見られる犬の場合は、あらかじめ少し多めに薬を処方してもらい、常備薬として持参すると安心です。

お出かけ予定がある場合は、ぜひかかりつけの獣医さんに相談してみてください。

また、万が一のときに備え、近くの動物病院を事前に調べておくことも大切です。

2. 熱中症

夏は休暇が多く、お出かけしやすい季節ですが、高温多湿な日本の夏は、暑さが苦手な犬にとって過ごしにくい傾向があります。

出かける場所によって環境は異なりますが、日中だけでなく、明け方や夜も気温が高い場合があるでしょう。

温度や湿度をしっかり確認し、愛犬に負担がかからないように気をつけることが大切です。

高温多湿な環境で起きる熱中症は、命にかかわる重大な問題になることも多いため、充分に注意してください。

熱中症を防ぐためには、愛犬がいる場所の温度や湿度をきちんと管理しておくことは欠かせません。

さらに、呼吸がしづらそうにしていたり体が熱くなっているなどの変化に気づいたら、できるだけ早く動物病院を受診することが大切です。

見落としやすい点として、キャリーバッグやクレートのような密閉空間は、部屋の温度との差が出て、中の温度が上がりやすくなることが挙げられます。

エアコンの温度調整やエアコンと扇風機の併用などで、熱中症対策をしっかり行いましょう。

3.誤飲・誤食トラブル

日常生活では、愛犬のいたずら癖や盗み食いの癖を把握して対策を講じていても、お出かけ先の環境ではその対策が充分でなくなることも多くあります。

また、飼い主さんの解放感を犬が感じ取ったり、普段とは違うものに興味を示したりして、誤飲や誤食のトラブルが外出先では発生しやすい傾向があります。

中には様子を見ていても問題ない場合もありますが、閉塞の危険があるものや中毒を引き起こす可能性があるものを食べてしまったときは、すぐに動物病院を受診することが大切です。

そのため、お出かけ先の近くで診察できる動物病院や診療時間を事前に調べておくと、いざというときにも安心です。

閉塞を引き起こすものや重い中毒症状を起こすものは、命に関わる重大な問題につながる恐れがあるため、緊急性の高いこともあり、その際に近隣の動物病院の情報は役立ちます。

こうしたトラブルを防ぐためには、外出先での愛犬の居場所としてキャリーケースやクレートを用意し、室内を自由にさせておくよりも安全を確保できるようにしましょう。

食べてはいけないものは、愛犬の手の届かない場所にしっかりと置くことや、万が一食べてしまった場合にもすぐに気づけるように物をきちんと整理することも重要です。

加えて、何を食べてしまったのかしっかり確認できるよう、部屋の中に置いてあるものを把握するよう心がけましょう。

夏のお出かけに向けてこんな準備を!

愛犬とのお出かけを楽しく、充実したものにするためには、事前の準備が大切です。

しっかりと準備をしておけば、思わぬトラブルへの対応ができるだけでなく、愛犬への負担も減らせます。

さらに、飼い主さんが問題に追われることなく、愛犬と一緒に時間を満喫しやすくなります。

また、後から振り返ったときに「トラブルにばかり対応して終わってしまった」と感じないように、押さえるべきポイントを考えてお出かけの準備をしましょう。

1.キャリーバッグやクレートに慣らす

お出かけ先で愛犬がどのように過ごせばよいか考える際には、安全であることと、愛犬がリラックスして過ごせることが大切です。

車の中や宿泊先、実家などは、普段の生活環境とは異なるため、愛犬が緊張したり興奮したりして充分に体を休められない場合もあります。

そのため、お出かけを元気に楽しめるように、消耗した体力がしっかり回復できる環境を整えてあげることが必要不可欠です。

ふだんからキャリーバッグやクレートに慣れておくと、お出かけ先でも愛犬が安心できる自分の場所として活用でき、リラックスして過ごせるようになります。

PALOPAのトラベルキャリーバッグは持ち運びがしやすく、通気性に優れているので、愛犬も快適に過ごせておすすめです。

ぜひ愛犬に合ったものを選んであげてください。

2.楽しいだけでなく健康も守る準備をする

愛犬がお出かけ先でも楽しく過ごせるように、健康で違和感や負担を感じない環境を整えてあげることは、飼い主さんの大切な役割です。

もし持病がある場合には、普段飲んでいる薬が不足しないように、少し多めに持っていくことをおすすめします。

万が一お出かけ先で体調を崩したときに備え、愛犬の既往歴や現在飲んでいる薬、感染症の予防状況、ごはんの内容などをノートにまとめておくと安心です。

保険に加入している場合は、忘れずに保険証も一緒に持参しましょう。

車に乗ることが苦手な犬や、初めてのお出かけとなる犬には、犬用の酔い止め薬もありますので、かかりつけの獣医さんに相談して処方してもらうとよいでしょう。

皮膚トラブルや消化器トラブルを起こしやすい犬の場合、長期の旅行では事情を伝えた上で、普段から処方されている薬を常備薬として持参しておくと、お出かけの際も安心できます。

お出かけ先で体調に変化が見られたときは、早めに受診を検討してください。

また、緊急時に対応できるよう、近くの動物病院の情報を事前に調べておくことも重要です。

3.普段と違う環境でもリラックスできるようなアイテムを持参する

飼い主さんにとって楽しいお出かけは、わくわくした気持ちでいっぱいになるものですが、愛犬にとって初めての場所や慣れていない場所は、緊張して疲れてしまうだけで終わることもあります。

こうした疲れや緊張状態が続くと、体力が消耗し、免疫力の低下をはじめとした体調の変化につながる場合もあるため注意が必要です。

普段はあまり感じることがない他の動物の気配や、公共交通機関の乗り物の音、さらには見知らぬ人の存在は、犬にとって大きな精神的負担になることも考えられます。

このようなときには、普段から使い慣れているおもちゃや、大好きなブランケットなどを持っていくと、少しでもリラックスしやすくなるでしょう。

愛犬の心の変化に気を配り、安心できるものをできるだけ持参してあげるよう準備しましょう。

どれだけ準備を整えても、疲れて普段より長く眠ったり、体調の変化が出てしまうことはあります。

その際には、無理をせず休憩の時間を多く取ったり、心配な場合は動物病院を受診することをおすすめします。

まとめ

お出かけなどのイベントでは、トラブルやハプニングがつきものです。

小さな問題であれば、あとから振り返ったときに笑い話として済ませられることもあるでしょう。

しかし、もし取り返しのつかないことが起きてしまうと、楽しい思い出どころか後悔だけが残ってしまいます。

愛犬と過ごす長い人生の中で、あとで思い返したときに「素敵な思い出だった」と感じられるようにすることが大切です。

そのためには、愛犬の負担を減らし、しっかりと準備をしたうえでお出かけしてぜひたくさんの思い出を作ってください。

 

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